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梅 山田富士公園 [感想]

北山田駅前にある山田富士公園へ行く。ここの梅は早い。

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見学する人は数人ぐらいで、ほとんど注目されない梅である。穴場なのだ。上に東屋がある。ノンビリした光景で、家族連れが遊んでいた。

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DVD「張込み」(野村芳太郎) [感想]

「張込み」

松本清張原作。野村芳太郎監督作品。脚本は橋本忍で、回想がうまみな映画だ。

東京で強盗殺人事件が発生、主犯は逮捕されたが、共犯が逃亡した。昔の恋人に会いに行くに違いないということで、その恋人が住む佐賀市に刑事がやって来て、1週間張り込むことになる。共犯役は田村高広で、その恋人が高峰秀子。これを追う刑事は若手の大木実とベテランの宮口精二が演じている。

映画は、いきなり二人の刑事が鹿児島行きの電車に飛び乗る場面から始まる。夏の暑さで汗をふきふき乗車する。映画の製作は1958年で、まだ冷房などなかった時代だ。最初は電気機関車だが、途中から蒸気機関車になるね。機関車を取り替えて運行された。この映画では刑事は始終汗をふているが、これで夏の暑さが分かる。旅館でも汗を拭きっぱなしだが、旅館にも冷房がなかった時代だ。旅館の女将が歌謡曲を聴いている場面があるが、ラジオ放送を聞いている。まだTVが普及していなかったことが分かる。

列車の座席は木の椅子席で硬い。これでほぼ一日がかりで九州へ行くのだ。東京駅から佐賀駅まで直通だと20時間ほどかかった。今から見れば、旅行も大変だった。鹿児島行きの列車に乗ったのに、下りた駅は佐賀駅である。途中で乗換えたのだから、時間は余計にかかったはず。

この映画は、2ヶ月間、九州でロケした。セットはやむを得ない場面だけに限定されている。今から見れば、1958年の佐賀の風景が懐かしい。私が育った町もこうだった。今から見れば、これはもう時代劇の世界かと思う。

その昔の恋人は、銀行員の後妻になっている。張込みをしながら、刑事は後妻の生活を知ることになる。判で押したような毎日、夫はケチで、毎日妻には生活費として100円しか渡さない。当時は、一日100円で一家五人の生活費が賄えたらしい。毎日100円ずつ夫から金を貰うのは窮屈だっただろうと思う。

もっとも日本では財布は主婦が握っているのが普通だが、欧米では夫が握っていた。主婦としては窮屈きわまりないし、屈辱感もあっただろう。女性の自立が叫ばれたのは、そういう事情があったからだ。日本じゃそういう事情を考慮しないからおかしなことになる。女性の社会進出が遅れているといわれるが、財布を握っているのだから、働く動機は弱い。日本は、女性の自立ではなく、男(夫)の自立を叫ぶべきだと思う。

風呂は、石炭で焚いていたね。金魚売りがやってくる場面もあるが、懐かしいな。金魚売りは、夏の風物詩だった。暑いときは金魚が死んでしまうので、涼しくなってから売りに来たね。我が家も金魚を飼っていました。玄関に置いてあった。こんなことは忘れてしまっていたが、こういう場面を見ると、思い出す。

この後妻さんは、市場に買物に出かける。買物籠を持って。これが普通だった。買物すると、買物籠に品物を入れる。レジ袋なんてなかった時代だ。そもそもプラスチックはまだ出回っていなかった。プラごみもなかった。それでも生活に不便はなかった。ただ、買い物客ごとに応対しなければならないので、人手がかかる。今では無理なことである。レジまで自動化する時代だ。

いつも思うんだが、レジ袋有料化なんて偽善もいいところで、レジ袋がなくても、プラごみは大量に出る。我が家も大量に出す。理由は簡単で、スーパーやコンビニで買う品物は、プラスチックを使用しているからだ。スーパーなど、大量陳列、大量販売
でなければやっていけないから、プラごみは大量に出る。魚も肉も、あるいは総菜も弁当もお菓子もプラスチック容器を使用している。そうなのに、レジ袋は有料など、誤魔化しもいいところだ。

犯人と後妻さんが行くところは景色がいいね。特典映像で、九重連山であることを知る。犯人が捕まる温泉宿は、宝泉寺温泉である。九重連山か。行った見たかったところではある。もう無理だ。

この映画は若手の刑事の結婚話が回想形式で入り込んでいる。松本清張の原作にはなかったと思う。ともかく、松本清張の小説はネクラで暗い。イヤになるほど暗い。この刑事は、後妻の生活ぶりを見て、家庭の事情が困難な恋人と結婚することを決意する。それが終結部で、一種のハッピーエンドになっている。昔は、映画はどこかハッピーエンドになるように要素を盛り込んだものだ。

今見ても、面白い映画だ。若い人が見ればどうなのかという疑問は残るが。

〇松本清張の原作を読む。原作では、張り込むのは一人。映画では大木実の演じた役だけ。一人で張り込むのを忠実に映画化すると、モノローグばかりになって映画にならない。話し相手の宮口精二の役が必要だった。




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