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眠られぬ夜のために [感想]

カール・ヒルティの著作である。岩波文庫で出版されている。

戦前から愛読されていた著者で、教養主義的色彩が濃厚である。昔の人生論などほとんど無視されるご時世で、なおかつ版を重ねている。2016年で59刷とは立派である。

たまに思い出したように買う。少し読んで、古本屋へ売ってしまう。その繰り返しである。

11月28日の項。仕事はまずもっとも必要なことからしなさい、と。最も重要なことからしなさい、と。

これを守っていたら、もっとマシな人間になれていたかもしれない。

確かに、その日の仕事のキモになるものがある。案外、そのキモを見極めていないことが多い。漠然としたままの状態で、一日を始める。
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